初めてのスナック お金の教科書② ボトルキープ vs ショット飲み
スナック初心者が迷いがちな「ボトルキープ」と「ショット飲み」の違いを、料金の仕組みや使い分け方とあわせてわかりやすく解説します。
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Edit & Photo : 梅ちゃん
INDEX
スナックの基本料金システム
スナックでは、居酒屋やバーと違い「席料(チャージ)」が発生するのが一般的です。金額はお店によって異なりますが、1,000円〜3,000円程度が相場。
この席料には、お通し代やママ・スタッフとの会話代も含まれており、「席に座って雰囲気を楽しむための基本料金」と考えると分かりやすいでしょう。そして、この席料に加えて お酒の料金 がかかるのです。
お酒の頼み方には、ボトルキープとショット飲みの2つのスタイルがあります。
ボトルキープとは?メリットと注意点
ボトルキープとは、その名の通り「1本のボトルを購入し、お店に置いておいてもらう」スタイルです。
焼酎やウイスキーなどが主流で、価格帯は3,000円〜10,000円程度が相場。高級銘柄になるとさらに上がります。
メリット
- 席料を払えば時間無制限で楽しめるお店が多い
- 1杯あたりのコストが安く済む
- 自分専用のボトルにネームプレートが付き、“常連感”を味わえる
- 何度も通う場合、結果的にリーズナブル
注意点
- 最初にボトル代をまとめて支払うため、初回は出費が大きい
- キープ期間(通常3ヶ月〜半年)が過ぎると処分されることもある
- 焼酎やウイスキーに馴染みがない人には少しハードルが高い
ショット飲みとは?メリットと注意点
ショット飲みは、1杯ずつ注文して飲むスタイルです。ビール、カクテル、チューハイなど種類が豊富で、1杯あたり800円〜1,200円程度が一般的。
メリット
- 初めてのお店でも気軽に楽しめる
- 「ちょっと一杯だけ」など短時間利用に向いている
- いろいろな種類を飲み比べできる
- 高額なボトルを買う必要がない
注意点
- 何杯も飲むと結果的にボトルより割高になる
- ショット派だと“常連感”が出にくい
- 長居するとお財布に響きやすい
初めてのスナックではどちらを選ぶ?
スナック 初心者が最初からボトルを入れるのは、ややハードルが高いと感じるかもしれません。
その場合は、まずはショット飲みで様子を見るのがおすすめです。
- お店の雰囲気やママの人柄を知りたい
- 自分に合うかどうか試したい
- 1〜2時間だけ軽く飲みたい
こういう時はショットで十分です。
一方で、「また来たい!」と感じたら迷わずボトルキープに切り替えると良いでしょう。結果的にお得になり、ママや常連からも「仲間入りした」と受け入れられやすくなります。
ボトルキープとショット、実際のコスト比較
例として、同じスナックに3時間滞在した場合を想定してみましょう。
ケースA:ボトルキープ
- 席料:2,000円
- ボトル代(焼酎・ウイスキーなど):6,000円
- 割りもの・氷代:1,000円(各500円)
- 合計:9,000円
ケースB:ショット飲み
- 席料:2,000円
- ドリンク5杯 × 1,000円=5,000円
- 合計:7,000円
→ 初回こそショットの方が安いですが、2回目以降はボトル代が掛からないためボトルキープで飲む方がお得で、1回あたり3,000円(席料、割りもの、氷代のみ)と出費はぐっと下がります。※大体3回の来店でボトルを1本空ける想定での話です。
ボトルキープの“心理的効果”
スナックでボトルを入れると、不思議とお店との距離が縮まります。自分のボトルが棚に並んでいるのを見ると「ここは自分の居場所だ」と実感できるのです。
ママからも「また来てくれたのね!」と声をかけられ、常連客からも「ボトル入れたんだ!?仲間だね!」と受け入れてもらいやすくなります。これがスナック文化における「ボトルキープの魔力」と言えるでしょう。
まとめ
スナックでの飲み方には、ボトルキープとショット飲みという2つのスタイルがあります。
- ボトルキープは通うほどお得で、常連としての“居場所”と実感できる
- ショット飲みは初めてのお店や短時間利用に向いている
初めて訪れる人はショットで雰囲気を楽しみ、気に入ったらボトルをキープ。このステップを踏めば、スナック初心者でも安心して楽しめるでしょう。
スナックは料金システムを理解すれば怖くありません。むしろ自分の”居場所”を見つけられる、他にはない飲み屋文化なのです。
梅ちゃん/スナック経営者/スナック愛好家(スナッカー)/メディアライター
スナックをこよなく愛する梅ちゃん。これまでに巡ったスナックは1,000軒以上にのぼり、現在は自身でも一店を切り盛りするスナックの達人。 経営で培ったリアルな知見も武器に、スナック文化の奥深い魅力をわかりやすく伝えていきます。