世代を超えて盛り上がるスナックのカラオケ十八番|みんなで歌える名曲たち

スナックといえばカラオケ、その象徴ともいえる“十八番(おはこ)”は世代を超えて盛り上がる最強の武器であり、ここではスナックで歌えば自然と手拍子や拍手が起きる名曲たちを振り返ります。

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Edit & Photo : 梅ちゃん

昭和の名曲がつなぐ世代

昭和の歌謡曲や演歌は、スナック十八番の宝庫です。
50代以上の常連はもちろん、若い世代でも知っている人が多く、歌い継がれてきた名曲が多いのです。

  • 美空ひばり「川の流れのように」
     → 誰もが知る国民的ソング。静かに聴き入り、最後は拍手喝采。
  • 石川さゆり「津軽海峡・冬景色」
     → 演歌の定番。情感たっぷりに歌えば、年齢問わず「おぉ〜!」と感嘆の声が。
  • キャンディーズ「年下の男の子」
     → 思わず一緒に口ずさむ人が出てきて、世代を超えた合唱になることも。

これらは“歌がうまいかどうか”以上に、懐かしさで場を一つにする力を持っています。

平成J-POPは盛り上がりの鉄板

平成にヒットしたJ-POPは、スナックでの盛り上がり曲として欠かせません。
青春時代を思い出して熱唱する人もいれば、若い世代が親の影響で知っているケースも。

  • 中島みゆき「糸」
     → 世代を超えて愛される名曲。しっとり歌えば感動の空気に。
  • サザンオールスターズ「真夏の果実」
     → 男性が歌えば渋く、女性が歌えば切ない。デュエットにも人気。
  • SMAP「世界に一つだけの花」
     → みんなで手拍子しながら歌える“国民ソング”。

平成の曲は、感動系から盛り上げ系まで幅広く対応できる十八番が多いのが特徴です。

令和世代にも響く新しい十八番

最近のスナックでは、令和のヒット曲を十八番にする人も増えています。
若い世代が歌えば「最近の曲もいいね!」と年配層が反応し、世代間ギャップを埋めるきっかけになります。

  • 米津玄師「Lemon」
     → 難易度は高いが、歌いきれば大喝采。
  • あいみょん「マリーゴールド」
     → 若者に人気ながら、覚えやすく親世代も一緒に口ずさめる。
  • Official髭男dism「Pretender」
     → スナックで挑戦する若者急増中。外せば笑い、決まれば拍手。

これらの曲は、「若者が歌うからこそ」スナックに新鮮な空気をもたらすのです。

デュエット曲で生まれる一体

スナック十八番といえば、デュエット曲も外せません。
ママや常連に誘われて一緒に歌うと、一気に距離が縮まります。

  • 細川たかし&川中美幸「浪花恋しぐれ」
     → 王道の演歌デュエット。息が合えば場が拍手で包まれる。
  • 石川さゆり&吉幾三「北国の春デュエットバージョン」
     → 常連同士で大合唱になることも。
  • チェッカーズ「夜明けのブレス」
     → 世代を問わず歌えるポップデュエット。

デュエットは歌唱力よりも息の合い方や掛け合いの楽しさが重要。
そのやり取りが笑いを生み、スナック盛り上がりの象徴になります。

“十八番”がもたらす会話の広がり

十八番はただ歌うだけでなく、会話のきっかけにもなります。

  • 「この曲、学生時代によく歌ったなぁ」
  • 「懐かしい!ドライブでカセットが擦り切れるまで聴いた」
  • 「娘に教えてもらったんだよ、この曲」

こうした会話がきっかけで、世代や立場を超えた交流が自然に生まれます。
スナックの十八番は、単なるカラオケ曲ではなく、人と人をつなぐ“共通言語”なのです。

まとめ:十八番が世代をつな

スナックで盛り上がるカラオケ十八番は、世代を超えて場を一体にする魔法の力を持っています。

  • 昭和の名曲 … 懐かしさで場を包み込む
  • 平成J-POP … 盛り上がりと感動を両立
  • 令和のヒット … 新鮮さで世代間をつなぐ
  • デュエット曲 … 息を合わせて笑いと拍手を生む

スナックの楽しみ方の真髄は、歌の上手さよりも「一緒に歌って楽しむこと」。
十八番を通じて世代を超えた会話が生まれ、スナックという空間はますます温かさを増していきます。

余談ですが、なぜ個人の得意分野を「十八番」というのかご存知ですか?

この言葉の由来は、実は江戸時代にまで遡ります。
当時、市川團十郎が家伝の得意演目を18種選び、「歌舞伎十八番」と定めたことに由来し、この台本を大切に「箱」に入れて保管していたことから、「おはこ」という読み方が生まれたのだそうです。
後に、この「十八番」という言葉が転じて、個人が最も得意とする芸や物事全般を指すようになりましたとさ。

由来も分かったところで、次にスナックに行ったらぜひあなたの十八番を披露してみてください。
自分の十八番を作るのはなかなか簡単ではないですが、絶対に習得する価値ありです!

きっとその一曲が、世代を超えた思い出の夜を演出してくれるはず!

梅ちゃん/スナック経営者/スナック愛好家(スナッカー)/メディアライター

スナックをこよなく愛する梅ちゃん。これまでに巡ったスナックは1,000軒以上にのぼり、現在は自身でも一店を切り盛りするスナックの達人。 経営で培ったリアルな知見も武器に、スナック文化の奥深い魅力をわかりやすく伝えていきます。

梅ちゃん
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