スナック選曲部⑥|最初の一曲に選びたい曲15選
最初の一曲には、その夜のカラオケの流れをやわらかく動かす役割があります。自分だけが目立つ曲ではなく、次の人へ自然にマイクを渡せる曲を集めました。
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Edit : スナッカーうめ
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この記事の概要
スナックの最初の一曲には、自分の歌唱力を見せることより、店の空気をやわらげ、次の人がマイクを取りやすい流れをつくる役割がある。無理なく歌える音域、幅広い世代が知る曲、周囲が口ずさみやすい曲を選ぶと、夜が自然に動き始める。難曲や長い大作を避け、場を支配せずに余白を残すことが大切になる。
この記事のポイント
- 最初の一曲は店の空気をひらく選曲
- 無理なく歌える曲で声の調子を確かめる
- 世代を問わず知られる曲は反応されやすい
- 周囲が参加しやすい曲は次の歌につながる
- 難曲や長い大作は一曲目では避けたい
INDEX
最初の一曲は、自分を見せるより場をひらく曲
スナックで最初に歌う曲は、その後のカラオケの流れを決めることがあります。自分の十八番をいきなり全力で披露するよりも、周囲が知っていて、次の人もマイクを取りやすい曲を選ぶ方が、店の空気は自然に動き始めます。
大切なのは、最初から大きく盛り上げることではありません。まだ客同士の距離が定まっていない時間に、誰かが小さく口ずさめる曲や、「懐かしいですね」と会話が始まる曲を置くことです。
最初の一曲は、カラオケ大会の開会宣言ではありません。自分も周囲も少しずつ肩の力を抜ける曲を選べれば、その夜のマイクは自然と回り始めます。
声の調子を確かめやすい男性曲
君がいるだけで/米米CLUB
音域が極端に広すぎず、幅広い世代に知られているため、最初の一曲に選びやすい定番です。明るさはありますが、必要以上に場をあおる曲ではありません。自分の声の調子を確かめながら、店内の反応も見られる一曲です。
どんなときも。/槇原敬之
親しみやすいメロディーと前向きな歌詞があり、重たくならずに夜を始められます。原曲どおりの細かな歌い回しを意識しすぎず、自分の声で素直に歌う方が自然です。サビを知っている人も多く、周囲が軽く口ずさみやすい曲でもあります。
チェリー/スピッツ
平成世代を中心に幅広く知られ、店の空気をやさしくほぐしてくれます。高音が苦しい場合は、無理をせずキーを下げても魅力は失われません。大げさに聴かせようとせず、軽やかに歌うことで、次の人が曲を入れやすい流れをつくれます。
夢の中へ/井上陽水
テンポがよく、歌詞にも親しみがあるため、まだ店内が温まりきっていない時間に向いています。座ったまま軽く体を揺らせる程度の明るさがあり、周囲にも負担をかけません。最後まで肩の力を抜いて歌えるのも魅力です。
空気をやわらげる女性曲
やさしさに包まれたなら/松任谷由実
柔らかなメロディーがあり、最初の一曲でも重たくなりません。声を張る必要がなく、緊張していても落ち着いて歌いやすい曲です。イントロを聴いた瞬間に表情が緩む人も多く、店内に穏やかな空気が生まれます。
元気を出して/竹内まりや
励ます歌詞を持ちながら、明るさを押しつけないのが魅力です。しっとりしすぎず、にぎやかすぎないため、その夜の客層がまだ分からないときにも選びやすい曲です。丁寧に歌えば、自然と耳を傾けてもらえます。
亜麻色の髪の乙女/島谷ひとみ
軽やかなテンポと明るいメロディーがあり、最初の一曲として入りやすい雰囲気があります。歌い上げるよりも、リズムに乗って楽しそうに歌う方が似合います。世代によっては別の歌手の記憶が重なるため、会話が生まれることもあります。
明日への扉/I WiSH
青春の空気を感じる曲ですが、甘くなりすぎず、平成世代には特に親しまれています。静かに始まり、サビで自然に広がっていくため、声の調子を確かめながら歌えます。最初から派手な曲を選びたくない女性にも向いています。
世代を問わず反応されやすい定番曲
上を向いて歩こう/坂本九
昭和から令和まで知られている、世代を越えやすい一曲です。歌唱力を見せる必要がなく、歌詞をゆっくり届けるだけでも成立します。店内の年代が分からないときにも安心して選びやすく、自然な会話の入口になります。
乾杯/長渕剛
少し落ち着いた夜に似合い、幅広い世代が知っている定番です。最初から力強く歌いすぎず、前半を抑えて進めると聴きやすくなります。誰かの祝い事がなくても成立しますが、まだ一杯目なのに人生の門出まで背負いすぎないよう注意したいところです。
ルージュの伝言/荒井由実
テンポがよく、男性でも女性でも楽しみやすい曲です。周囲が小さく口ずさみやすく、店の空気を明るい方向へ整えてくれます。難しい技術を必要としないため、緊張しているときにも歌いやすい一曲です。
浪漫飛行/米米CLUB
明るく伸びやかなメロディーがあり、世代を問わず反応されやすい曲です。場を盛り上げる力はありますが、騒がしくなりすぎません。最初の一曲として歌えば、その後に明るい曲もバラードも続けやすくなります。
次の人へマイクを渡しやすい曲
夏祭り/Whiteberry
知っている人が多く、サビで周囲が参加しやすい一曲です。歌い終わったあとに「次は何を入れますか」と自然にマイクを渡しやすくなります。季節を少々外しても許されるのが、スナックカラオケの懐の深さです。
明日があるさ/ウルフルズ
前向きで親しみやすく、店全体の緊張をやわらげてくれます。歌っている人だけが目立つのではなく、周囲も一緒に楽しめる曲です。最後まで明るく歌えば、次の人も構えずにマイクを受け取りやすくなります。
恋するフォーチュンクッキー/AKB48
年代を問わず耳にしたことのある人が多く、手拍子や軽い振り付けで参加できます。女性が歌うだけでなく、男性が少し照れながら歌っても場が和みます。完璧なダンスを始める必要はありません。腕を少し動かすだけで、十分に空気は伝わります。
最初の一曲で避けたい“いきなり本気”の選曲
最初の一曲に難しいバラードや長い大作を選ぶと、歌っている本人だけでなく、聴いている側にも緊張が生まれることがあります。店の空気がまだ整っていないうちから、六分を超える魂の熱唱が始まると、周囲は拍手の準備をしたまま長い旅へ出ることになります。
誰も知らない曲が悪いわけではありません。ただ、最初から自分だけが知る曲を選ぶと、周囲はその人の声や人柄を知る前に、どう反応すべきか迷ってしまいます。少なくとも一曲目は、誰かが聞いたことのある曲を選ぶ方が安心です。また、最初から周囲へ合唱や手拍子を強く求めるのも避けたいところです。参加するかどうかは、それぞれが選べるくらいの距離がちょうどよいでしょう。
最初の一曲は、場を支配するための曲ではありません。その夜にいる人たちへ、「これから一緒に楽しみましょう」と静かにマイクを渡すような選曲が似合います。
まとめ|最初の一曲は“次の歌につながる曲”
スナックで最初に歌う曲は、自分の歌唱力や十八番を披露するためだけのものではありません。周囲が耳を傾けやすく、少し口ずさめて、次の人が自然に曲を入れられる。その流れをつくる役割があります。声の調子を確かめるなら、無理なく歌える音域の曲を選ぶ。客層が分からないなら、幅広い世代が知る曲を選ぶ。まだ静かな空気なら、勢いで押すより、場をやわらげる曲を選ぶ。その小さな判断が、夜全体の居心地を変えていきます。
一曲目を歌い終え、マイクを置いたあと、誰かが「じゃあ次は私」と曲を探し始める。その瞬間に、カラオケは一人の時間から、店全体の時間へ変わります。最初の一曲で大切なのは、いちばん目立つことではありません。次の歌が自然に始まる余白を、カウンターに残しておくことです。
yohei /グラフィックデザイナー・スナック経営者
デザイナーとして日々、ロジックと直感の両方を大切にしつつ、使う人の体温が伝わるデザインを追求する。オフは釣りやキャンプ、スナック巡りや梯子酒で、基本ワイワイ過ごしている。